プレコンサートもvariationから

ども、なんでも屋のさこです。
実はblogでうんちく書きながら、裏では楽譜も書いておりました(笑
#いや、板の上に乗ったのは完全に計算外だったのですが…w

プレコンサート、当日までのお楽しみでなにも表に出さなかったわけですが、
終わったので情報解禁(というほどの何かがあるわけでもないですが)ということで。

…とはいえ、実はプレコンサートもワタクシ完全な実行部隊でして。
自分の記憶が正しければ、プレコンサートにゴルトベルクをやりたいと言い出したのも
どこの変奏を使うのかも支持してきたのは某こーのさんなので。
アリアとラストは外せないとはいえ、
そこに1と9を選んで1+9+30=40って小ネタまでは普通は挟み込まないよ(苦笑

アレンジにおける楽器のセレクトは一応こちらでやりました。
コンサートの変奏曲2曲だけだとちょっと短いよねというのが発端で、
弦は2曲フルに乗って重労働な方が多いからできるだけ管楽器主体に、という事情もあり。
最初は木管金管プラスCbでやってみようとしたけれど、
ちょっとそれだと音がハマらなかったので、やはりこーのさんの案で
弦楽器も混ざってこういう形になった…んじゃなかったかな。

曲がバロックなので、あまりに突拍子もないアレンジは避けて
出てきた響きが古典的になるように調整してみたつもり…とか、
あと、原曲が鍵盤楽器で息継ぎもへったくれも考えられてないので
そのあたりはちょっと割り振ってみたりとかしてみたかな…とか、
原曲の音だけだとちょっと楽器に対して音足りない(特にラスト)ので
あーでもないこーでもないと悩みながら恐る恐る足してみたよ、とか。
(学生時代にもっと真面目に対位法やっとくんだったよと後悔しまくったorz)

…というのを経て、
アリア:Vn1,2,Vc1,2
第1変奏:Ob1,2,Vc1,2
第9変奏:Fl,Cl,Fg
第30変奏:Fl,Ob1,2,Cl1,2,Fg1,2,Hr,Tp1,2,Tb1,2,Vn1,2,Vc1,2
という編成にてお送りいたしました。

演奏にご協力いただいたみなさま、
時間のない中でいい演奏をしていただいてありがとうございました。
聞いていただいたみなさま、面白がって聞いていただけたなら幸いです。

ありがとうございました。録画公開しました。

演奏会、無事に終了致しました。ありがとうございました。
約一年前にふとした思いつきから始まった企画でした。多くの方に支えていただき、昨日という日を迎えることができました。アラフォーというキーワードに拘りまくって一つの演奏会を出来たことは、とても面白い試みだったと思いますし、来場者の方、中継を視聴してくださった方にも好評だったようで、嬉しいです。また、出演者達も同世代との共演を満喫することが出来たようで、昨日の打ち上げではおおいに盛り上がりました。

今日はまずは終演のご報告とご挨拶まで。感想等については引き続きブログ更新の予定がありますので、今暫くおつきあい下さい。
また、中継の録画がこちらで視聴できますので、ぜひご覧下さい。

ゲネラルプローベ=最後の総合練習

(企画オケとしては)長めの練習期間をとってやってきたアラフォーオケにも、ついにこの日がやってきました。

いろんな意味で大変な曲に取り組んで来たんだなぁ、という感慨。
最後の最後まで、手塩にかけて参ります。

※今回の練習レポートは指揮をしております、こーのさんが担当しております。

最後の練習も「平日の夜」ということもあり、みなさん仕事をなんとか片付けて、切り抜けて、うっちゃって、集まって来ています。
本当にこの駆り立てられるような情熱はすごいです。それがアラフォーになってもまだ燃え盛ってることもすごい。
GP
そうは言っても、やはり都合上、少し欠席や遅刻がある。
これはもう織り込み済みで、ある程度揃うまでは、いるメンツで出来るところを少し集中練習。
こういうことは実はあまりやってきてなかったので、ぶれやすいところ、うっかりしてると怪しくなるところをチェック(★Д★)!

奏者が揃ったところで、さぁ曲を奏でてみましょう。
練習終了。お疲れ様でしたー

・・・途中でなにがあったのか、ちょっとよく覚えていませんが、←
気持ちのよい時間であったと、身体が覚えております。

私は体調を万全に追い込むために直帰しましたけど、TLを眺めておりますと
「店のビールを飲み尽くした」
「ラーメン」「ラーメン」「ラーメン」
「特急で帰る」「シータク使う」
。。。( ゚д゚)

数々の「大人ならでは」の武勇伝が繰り広げられておりました。
頼もしすぎます!( ´∀`)

いよいよ明日!
乞うご期待!

波瀾万丈なアラフォーたち

世間的にはこういう人たちが作曲家像なんだろうなあ、きっと……
と波瀾万丈な方々を書きながらぼんやり思った
うんちく担当のさこです。

でもさ、アラフォーよ、アラフォー。
こんなんばっかりおったら怖いっちゅーねん……。

 

さて、あまり共感したくないけれど…
それでも居並ぶ中ではあまり山谷の少ない方達から。

まず、いわゆる「演奏家・作曲家として成功」していた方たち。
サラサーテやドヴォルザーク、リヒャルト・シュトラウス、オネゲルは
地元で成功してどこにも属さずに活動を行っています。
ベルリオーズは演奏旅行をおこなったり産業博覧会での演奏会をプロデュース。
ブルッフはドイツを出てリヴァプール・フィルハーモニー協会の首席指揮者。
ドビュッシーはレジオン・ドヌール五等勲章を受勲するほどの活躍。
エネスクはフィラデルフィア管弦楽団の演奏会でニューヨークで指揮者デビュー。
それすらも突き抜けてたのがロッシーニ。
パリのイタリア座音楽監督をしていたのが、44歳にして音楽界から引退…(早っ

逆に、成功せずに流転を余儀なくされたのはチャイコフスキー。
結婚に失敗した末にアラフォーのほとんどをヨーロッパを転々とします。
流転まではいかなくとも、病魔に蝕まれて…というのが
ちょうど40歳頃に全聾になったベートーヴェンや
慢性の病弱気質が悪化したパガニーニ。

 

あと、時代的なキーワードとしては「戦争」と「革命」。
有無を言わせず巻き込まれて流転を余儀なくされる方たちも。

ワーグナーはちょうどアラフォー前後に
ドレスデンで起こったドイツ三月革命の革命運動に参加。
亡命先のチューリッヒでローエングリンとニーベルングの指環を手がけます。

第一次世界大戦で従軍していたのがラヴェル。しかも彼は
大戦中に母を亡くし、アラフォー時代はあまり大きな創作はしていません。
プロコフィエフはロシア革命を避けて亡命、
アメリカ・ドイツ・パリと転々とした時代。
同じくストラヴィンスキーも第一次世界大戦と同時にスイスに移住。
パリで『プルチネルラ』初演したりと活躍します。
ラフマニノフは十月革命の真っただ中もロシアに居たものの、
結局革命が成就した後はスカンディナヴィア諸国への演奏旅行にでかけ、
そのままロシアの地を踏む事はなかったようです。
逆にシマノフスキはポーランドの独立を経てワルシャワに居を構えます。

コルンゴルトはユダヤ系であったため、
第二次世界大戦のナチス・ドイツのオーストリア併合によって
アメリカに亡命してオペラ作曲家から映画音楽へ。
コープランドと同じくアカデミー作曲賞を取ります。
同じくユダヤ人で亡命した中にはミヨーも。
ショスタコーヴィチはロシアに居ながら非常に批判的な性格だったため
勲章を受けては批判して…の繰り返し。一応アラフォー時代では
交響曲第5番の成功から名誉を回復してレニングラード音楽院、モスクワ音楽院の
教授をしていた比較的穏やかな時代になります。

 

最後に…アラフォーまでに亡くなられた方も実は多いのです。
モーツァルトからシューベルト、ショパン、シューマン、
ベッリーニ、ビゼー、ウェーバー、ムソルグスキー……。
彼らがアラフォーを超えていたら、
どんな作品を生み出したんだろうなあ…。

…と、思いを馳せながらALAPHOの演奏を聴いて頂くのはいかがでしょうか。
ここまで壊れた(苦笑)アラフォーは集まってないはずな
アラフォーオーケストラの本番まで、なんだかんだであと3日。
お時間あるかたはぜひ足をお運びください。
アラフォーな人たちはどこかしら共感してもらえるのではないかな。

演奏会まであと3日。お楽しみに! >演奏会情報はこちら

アラフォーで落ち着いた人たち

案外どんな人生歩んでいてもアラフォーまでくると
それなりに落ち着く作曲家が多いのねえ、と
イマサラながらに実感しているうんちく担当のさこです。

ええと、落ち着いてるのかそうなのかよくわからん代表の呼びかけで集まった
アラフォーオーケストラの本番まであと4日だったりしますが。

 

いや、曲決めの時に、それぞれの作曲家のアラフォー時代に作られたものを
ピックアップしていたわけですが、そうなると必然的に略歴を追うわけで。
まあ、会社勤めみたいな安定感には欠けるけれど、
20代のやんちゃっぷりに比べればびっくりするくらい落ち着いた人が多い(笑

せっかくなので、いろんな作曲家のアラフォーを
2回にわけてこの場でご紹介しようかと。
まず今回はアラフォー時代に落ち着いていた人たち(笑)から。

 

ひとまずバロック時代の作曲家は
比較的勤め人として安定している人が多いのです。
宮廷作曲家とか、教会やオペラハウスの音楽監督。
ヴィヴァルディ、ヘンデルあたりは宮廷勤め。
バッハはライプツィヒの聖トーマス教会の音楽監督、
テレマンはハンブルク市の音楽監督。
50年くらい後の時代のハイドンもやはりエステルハージ家の音楽監督。

しかしこの後くらい(18世紀後半)から、王侯貴族は没落したりなんだりで
音楽家を抱える余裕がなくなってしまい、勤め人は少なくなります。
その中で宮廷勤めの筆頭はヨハン=シュトラウス一族。
ハプスブルクはすごかったのですよ…。
あと、ロシア帝国だとバラキレフは宗務局(宮廷礼拝堂)で働いていました。

かわりに多かったのがピアノや音楽学校の教師をしながら
楽譜や理論書を書く人たち。
ピアニストならお馴染みのツェルニー、クレメンティ、クラーマーは
その典型です。
ブルックナーもこのタイプ。アラフォー終わり頃にウィーン国立音楽院の教授に。
デュカスはパリ音楽院、シェーンベルクはベルリン芸術大学、
バルトークはブダペスト音楽院、イザイはブリュッセル音楽院、
グラズノフやリムスキー=コルサコフもペテルブルク音楽院で教えています。
グラナドスは、グラナドス・アカデミーを自分で設立しています。
そしてエルガーも地元でヴァイオリンを教えて生計を立てていたので
このカテゴリーかしら。
ボロディンも同じく大学で教えていたものの、
分野はなんと「化学」。30歳過ぎて作曲を始めた方なのでした。

王侯貴族勤めは廃れるものの、各地のオペラハウス付きという地位は健在でした。
今回取り上げたブラームスもそう。しかも、その中でもかなりの出世タイプ。
ウィーン楽友協会の音楽監督。
天国と地獄のオッフェンバック、ニールセンもオペラハウス付きの作曲家。
また、18世紀であればハウス付きでなくても
オペラ作曲家として生計が成り立つ時代でもありました。
ヴェルディやドニゼッティ、プッチーニがそのくくりに入ります。
これが19世紀になると映画音楽家と名前が変わります。
コープランドはアカデミー賞作曲家なのですよ。

あと、忘れてはならないのが、ヨーロッパならではの教会オルガニスト。
グノー、サン=サーンス、フォーレがこの中に入ります。

 

…さて、まだまだ名前の出ていない人たちは、
やはり少し変わった人生を送っています。
こちらはまた後ほど。

縁の下の力持ち

ども、うんちく担当のさこです。

実はなにげにアラフォー本番まであと5日になりました!
当日の詳細はこちら
みなさま、お時間ございましたらぜひお越しください。

さて…この前リアル友人と話してた時のこと。
友人「メロディ追っかけてるとそれだけで終わるんだよね」
オレ「え、その他は?」
友人「なんかやってるかなー程度。やってるとは思うんだけど、よっぽどコレってのでないと何がなんやら」

…で、その数日後のアラフォーオケ練習でヴィオラの横で聴いていたわけですが
中音域も結構おもしろいことやってるわけですよ。
単純に和音だけ鳴らしてるウィンナ・ワルツとかと違って。
なのにわかりにくいで終わっちゃうのはもったいないよなー……

というわけで、中音域もがんばって書いてみます。聞きどころ。

 

クラシックにおける中音域とは、
ほぼイコール「縁の下の力持ち」なのです。
低音以上に目立たないことが多いけれど、これがないと音楽がスカスカになる。
中音域のさじ加減一つで同じメロディなのに喜怒哀楽が分かれるから不思議です。
どの楽器も人間の声に近い音域だからか、ちょっと親近感もあったり。

その中でも筆頭は、今回の舞台の左奥で丸っこい楽器を抱えるホルン。
4人と多いのはダテではありません。
4人が絶妙に隙間を埋めて色彩を変えていくのです。
ハイバリのフィナーレ中盤どころはなかなかの聞き所。
エニグマ第5変奏のホルンも好きだな。

のびのびとしたロングトーンでぽーっと伸びるソロも
動かないのになぜか美味しい(笑
エニグマ第一変奏のラストとか、第三変奏中盤とか、高い音じゃないのもポイント。

弦楽器ではヴィオラ。今回はその中でもエニグマでのソロは聞きどころの一つ!
第6変奏は優美で個人的に好きなメロディーだったり。
第10変奏なんかは、本当に人間がしゃべっているかのような
雰囲気のメロディなんですよ。
(なぜかその後のチェロのソロはかなり難しいというか…
ソリストになんぞ含むところあったのだろうかエルガーさん/苦笑)

全員でのフレーズもなかなかエニグマ第10変奏ラストだったり
第4変奏の裏メロなんかは叙情的で、ふくよかな感じがいいです。

…アレだ、チラ見せっぽい感じがいいのかもしれない(笑

たまにセカンドヴァイオリンも一緒になって
刻みに参戦したり(ウィンナワルツはこのパターンが非常に多い)
なかなか攻守さまざまなことをしているので、
ちょっと舞台の向かって右側前方を目で追ってみるのも楽しいかもです。

木管だとどこだろう、とわにゃわにゃ悩んでいたのですが
そうじゃん今回の首謀者エニグマ吹いてんじゃん!(ぉ

エニグマ第3変奏中盤と第8変奏アタマ、第13変奏冒頭は
クラリネットらしい見せ場たっぷりのフレーズです。
ぜひチェックしてみてください☆

 

というわけで。
せっかくのGW、ちょっと予習がてら聞いてみてもらえると
当日もっと楽しくなるかもです。

アラフォーオケ第6回練習レポート「コンマスのつぶやき再び」

本日、かつしかシンフォニーヒルズにて練習でした。

帰りの電車で書いております。
標準軌は萌えるぜ\(//∇//)\

たぶん、みんな今ごろ親睦会の乾杯をしていることでしょう!

肝心の練習は、いよいよ大詰め。
弦楽器メンバーは席順が決まって出席も増えてきたし!

さらに、ゴールデンウィークを使って長距離遠征組がいよいよ、いよいよ、いよいよ加わったりしています!

2おまえさんがた、練習は完全燃焼しましたかー!

くすぶってないで、練習でモヤモヤしたところがあれば、がんがん燃やしましょう。

 

変奏曲は熱いぜ!

でもテーマが大事なんだぜ!

 

大事なことなので何度も言いますが、今回とりあげる変奏曲というのは、テーマがあって、ある枠組みの中で、ある法則性をほのめかしながら展開して変奏曲の体をなしてゆきます。

テーマと変奏のことはわかりやすいですが、変奏どうしの対比も聞きどころです。

似たような曲想でありながら、楽譜を見ると景色(音をどの楽器にどう割り当てているか)がまるっきり違ったりしていたりして、作曲家の思い入れが現れるのかもしれません。

ブラームスの変奏スタイルと、エルガーの変奏スタイルと、どっちのどこがおきにめしますか、探していただけたら嬉しいです。4

 

ところで。

音楽の楽しみは、演奏を見たり聴いたりすることにもありますが、楽譜を手に入れて眺めたり読んだりしてみる、さらには書き写してみたりするというのも、面白いかと思います。

「こんなめんどくさいこと、よくも書き留めたな!」

とか思ったりします。ほんとに。

 

いや、それにしても暑い練習室でした。

練習を終えて指揮こーのさんはセクシー黒シャツで汗まみれ。

downloadInlineDirectお腹周りをなでながら「このへんの、汗のもとが、ね。汗のもとが、ね」と意味不明な供述をしておられましたよ。

わたくし・いちろーたは白ズボンで少しでも爽やかイケメンを目指して頑張りました!(えっ、いまどきの人はズボンっていわないの?)

 

ところで(2回目)

エニグマという曲は、謎だらけ。
無学な僕には何が謎なのか、いまもってひとつもわかりません。

エルガーがわれわれに残した「決して解かれることのない謎」というのは、解こうとしても解けないし、かといって、解かないでおこうとしてもやっぱり解けないわけです。エルガーってずるいですね。

 

ところで(3回目)

肝心の練習は、いよいよ大詰め。
弦楽器メンバーは席順が決まったり、長距離遠征組が加わったりしています。

6管楽器、打楽器は、欠席されるかたの代わりに演奏してくださる方もいらっしいました。

この代わりに演奏してくださる方のことを代吹きとか代奏者とか呼ぶわけですが、このアラフォーオケの代奏者のみなさんというのも、決してヒマだから来ているわけではないんですよね!

本当にありがとうございます。
おかげさまで、楽しく合奏しています。

あれれ?!

「もしかすると、全員が所定の席に着いて揃うのは本番のステージだけなのではないだろうか?!」

5このアラフォーオケ、練習出席しなくていいわけではありませんよ。みな、それぞれの状況が大変ななかをこじ開けて、一回一回の練習を、演奏できることを楽しみにして、励みにして集まってくるのであります。

年度がわりを迎えて、職場の異動によって出演を断念されたかたもいらっしゃいます。

ゴールデンウィークに突入直後の平日ですから、仕事がある人は恐ろしく忙しいなかを駆けつけてくれました。

 

さて、ゴールデンウィークが明けるといよいよ本番となります。

自己満足はもちろんのこと、来場してくださった皆様にとっても、ステキな思い出となるように、もうひと頑張りしてみますね。

応援よろしくお願いします!

コンマス・いちろーた

P.S.
こーのさんらしき人が密会?!

ph

当日のお楽しみ

先日、プレコンサートの練習がありましたので、その模様をご報告します。

ALAPHO演奏会は変奏曲2曲プロで、演奏時間は合わせて1時間弱と、ボリュームとしては軽めです。
来場したお客様に満足していただけるには、もうひと工夫必要だろうと考えまして、プレコンサートを企画しました。

ですが、プログラム2曲に加えてさらに大曲をもう一曲という選択肢はありませんでした。
ハイドンの主題による変奏曲もエニグマ変奏曲も、常設オケではない企画オケでやるには技術上のハードルが高いものです。
さらに、アラフォーの敵は「仕事」。練習時間の確保はとても大変で、これ以上は冒険すぎると判断したためです。
プレコンサートをやる演奏会は比較的多いと思います。全体の演奏の前にチラ見せ的な効果で、期待を盛り上げる役割を果たします。
その盛り上げ役として、とある変奏曲をアンサンブル用に編曲したものをプレコンサートで演奏することに致しました。
なんとこのALAPHO演奏会のためのオリジナル編曲書き下ろし!なんと贅沢なことでしょう。曲目は当日までのお楽しみです。

練習ですが、総勢14名とちょっと大規模な編成で、少し広めの練習室を借りて練習することになりました。
今回初めて合わせるとのことで、みんなドキドキです。
書きおろしのため、練習は音のつながりを確認するところから始まりました。
また、もっとこうした方がいいんじゃないかという意見も飛び交い、ALAPHOならではの変奏曲に仕上げていく過程が、オリジナルならではで練習に参加していてとても楽しかったです。
(我々には時間はなくても知恵がある!)

演奏時間は短いとは思いますが、来場される皆様に楽しんでいただけるよう、工夫を凝らして準備をしております。
5/10(土)13時開場で13時半からプレコンサートを行います。
ご来場、お待ちしております。

追伸 練習後に食べたピザが美味しかったです。

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実はハイドンじゃない!?

…ということが最近の研究で言われている、ハイドンバリエーション。

ブラームスが、楽友協会に勤めていた友人から、
当時ハイドンの作品と言われていたディヴェルティメントの楽譜を
見せてもらって、その2楽章を気に入って変奏曲のテーマにしたわけですが、
ここ20年くらいの研究で実はハイドンの作品じゃない?という風潮に。

説としては
・ヘンデルが作った(…けど、どうやらそれも偽ヘンデル疑惑w)コラール
・プライエルが作ったコラール
・そもそも古くから残されている賛美歌の引用
…と様々。そしてどれも確証が出ていないのです。

 

どういった由来があるのかがはっきりしないにせよ、
楽譜から出てくる音にはもちろん嘘はなく…
それどころか、とても豊かな世界が繰り広げられていますけどね。

いつか研究が進んで真相がわかるのか…このままわからないままなのか…
そんな鷹揚なあたりは150年前の曲ならではですよね。

 

まあでも、あんまり作曲家の名前をそのまま出して「●●のテーマの…」って言わないのですよ、そもそも。
だって、曲がたくさんあってどれのことを指しているかがわからないから(笑
しかも、この2楽章、「聖アントニウスのコラール」とすでに楽譜にタイトルがあったので、このタイトルをそのままとって「聖アントニウスのコラールのテーマによる変奏曲」にしてもおかしくない。
……とチラリ。
まあ、ハイドンにこのメロディを使って書かれた曲は存在するので、間違いではないですけどね。